【競馬の暗号-13-】
函数、つまり暗号化のための数式とこれを復号するための復号数式を持つ暗号化技術について前項でお話しました。
こうした暗号化技術はそれがどのように複雑な構造を有していても、解=復号が可能であるという点においてそれほどの違いはありません。
しかし現実の問題として真に秘匿を要する情報に関してこうした暗号技術が使用される事はありません。
■明日が閉ざされた世界
この国がかつて戦った第二次世界大戦当時、戦争という状態を継続させた大きな要因は軍部による社会の支配であったように言われています。若い人たちは学校でもそのように習うのではないかと思います。
しかし現実には違います。戦争の開始時点においては国民がそれを望んでいたように、ミッドウエイ海戦の敗北において、既に勝敗は決していた太平洋戦線の継続を望んでいたのもまた、悲しい現実ですがこの国の人々です。
但しそこには国民をそうした方向へ導くための意図が存在していた事も事実です。そしてこれにはメディアが大きな役割を果たしています。戦意高揚を図る間違った事実の報道やスローガンはメディアが自ら進んで行ったという事を忘れてはいけません。
国のために命を捨てろと宣伝したNHKという放送局が、形態も名称もその時代のまま今日を迎えている事は信じられないような現実です。
またそれは現代、ネットやスマホという道具によって加工された情報として皆さんの無意識を支配しようとしています。誰かの言葉に惑わされる事なく、我々が生きて生活している世界はリアルの中にある事を、若い人々に考えて頂きたいと切に願います。
■中央競馬会は何も言っていない
競馬興行において行われる競走が、馬や騎手の力量によって結果が左右されるスポーツであるなどと、日本中央競馬会はひと事も謳ってはいません。
それは戦争の時と同じく、メディアが広報し拡散している内容です。走破タイムや斤量のハンデ、パドックにおける競走馬の体調。こういったデータが競走の結果に影響を与えると宣伝しているのは競馬興行に利益を求める各種業者の意見です。
日本中央競馬会が行う事業は競馬法によって定められた内容を守り、公正な競走を行う事を旨としています。しかしそれだけの事です。
そして競馬会が謳う公正とは、特定の個人、団体のみが不当な利益を得る事が無きよう事業を進めるという意味です。